ゆうしゃ もういいよ!です。
概要
ターゲットは現在30代前半から後半にかけたいわゆるドラクエ世代。
ドット描写と8ビットサウンドメインで構成された世界観は間違いなく貴方に初期のドラクエを思い出させることだろう。
タンスやタルなどお約束の場所にはしっかりとアイテムが設置してあったり、村人全員が違うことを話すところにはJRPGへのリスペクトとこだわりを感じさせる。
昨今のスマホゲーは広告をミスタップさせるような手法で無料ゲームにしていたりするのに対し、そのようなストレスフルなところは一切なく、画面下の方に申し訳程度に広告が表示される程度なのにも好感が持てる。
どんなに良作であってもユーザビリティを無視した作品は駄作である。
ストーリー
ゲームの作り込みはJRPGのそれであるが、ストーリーに関しては王道ファンタジーを辿っていない。
舞台はソシャゲ、スマホゲーではお馴染みの「ガチャ」を主体において構成されており、ある会社が開発したガチャによって排出された二つの文字を組み合わせると、その内容に応じた能力が個人に発揮され、それを利用することが当たり前の世界という独特の設定である。
すこしエッチな+ひゃっきやこうで完成するワザの例
大まかな流れではそのガチャの能力を悪用する輩を、主人公がガチャの力で鉄槌を下していくという風刺の効きまくった作品なのだ。(故にガチャを引きまくれる金持ちは最強という設定)
話しかけられるNPCのセリフも長期残業を嘆いているものだったり、割とターゲットをドラクエ世代に向けたものが多く一般ウケを狙っていない。
ただ、個々のミクロを拾えば独特な雰囲気を醸し出しているものの、敵の出現の仕方、話の流れや構成等、大筋ではJRPGを完全踏襲しているのでどんな世代でも楽しめるに違いない。(若干個々の話や演出にはSFCイデアの日のような「闇」を感じたが、あそこまでぶっ飛んでいる内容ではなかった。)
システム
ターン性の戦闘や、街から出ればエンカウントなどのシステムは完全にJRPGのそれである。
バトル画面(若干イデアの日っぽい)
これにガチャ制度とフレンドシステムを足したところがこのゲームの一番の売りであろう。
ガチャ制度は街中で拾えたり、実際に課金したりすることで手に入る「ドラゴンたからいし」(通称DT)なる課金アイテムを用いてガチャを引くことが出来る。
無論DTを用いたガチャではかなり強力な「ことば」を習得することが出来る。(ゲーム内ゴールドでもガチャは出来るがそこまで強いものは排出されない。)
上の言葉と下の言葉を合体させることで一つの「わざ」が出来上がり、これがキャラ性能まで左右し武器や防具などという概念は存在しない。
上の言葉で炎 水 緑 光 闇の属性が決まり、下の言葉で攻撃・回復などの「わざ」の内容が決まる。(威力なども全て下の言葉に集約されているため重要度は下のわざの方が強い)
5つまで装備できるわざのうち、一番最初に装備しているわざでキャラクターの属性が決まり、上記5属性でじゃんけん要素がある。(水は火に強いなど)
上の言葉と下の言葉は自由に組み合わせることが出来るので、その出来上がった変なわざの説明を見ているだけでも楽しい。
思わず突っ込みを入れたくなるような組み合わせもある
フレンドは実際にほかのプレイヤーを仲間にして冒険できるわけではなく、DTを用いて好きなNPCを勧誘できるシステムだ。
ソシャゲ―必須単語の「フレンド」をオフラインJRPGに落とし込んだといったところだろうか。
ちなみに仲間にできるキャラクターは総勢300を超えており、このあたりにも作り込みの凄さを感じる。
適当にそこら辺にいるNPCを「かんゆう」で仲間に出来る
総評
昨今稀に見る無料ゲームの良作である。
ドラクエ世代も、そうじゃない世代も幅広く楽しむことが出来るだろう。
難易度調整も実によくされていて、街で拾える課金アイテムDTだけでレベル上げなどしないでラスボスまでスムーズに倒せる。
何かにつけて課金や、広告のミスタップを誘発させようとする最近のゲームとは違い、実に良心的なゲーム作りがなされている。
まだまだ知名度は低いが、隠れた名作と言えるだろう。
プレイして損はないオススメです!
最終ステータス。
少しでもJRPGの心得がある人間ならば適度な難易度でスムーズにクリア出来るはずだ。
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